今1ギガの光回線を使っていて、10ギガへの変更を考えている人向けの記事です。工事は必要なのか、戸建てとマンションで何が違うのか、費用はどんな内訳になるのか。そして、今の会社のままプラン変更するのと、10ギガに強い他社へ乗り換えるのと、どちらを選ぶべきか。この5点を、事実ベースで整理します。
結論:工事の要否は「回線の種類」と「住まい」で決まる
10ギガへの変更で工事が必要かどうかは、今使っている回線の種類と、戸建てかマンションかで決まります。まず大きな分かれ目は、今の回線が独自回線 (NTTのフレッツ網を使わない自前の回線)か、コラボ光 (NTTのフレッツ網を借りて各社が提供する光回線)かです。
コラボ光から同じ事業者の10ギガプランへ変更する場合と、独自回線で10ギガコースへ変更する場合とでは、必要な設備・工事の内容が異なります。さらに戸建てとマンションでも工事の中身が変わります。次の章で順番に見ていきます。
戸建てとマンションで何が変わるか
宅内への引き込み設備を10ギガ対応に交換することが多く、原則として工事が発生します。立ち会いが必要になるのが一般的です。
建物の共用部まで10ギガ対応の設備が来ているかで分かれます。対応済みなら派遣工事なしで切り替えられることもありますが、未対応なら建物側の対応待ちになります。
マンションの場合、建物内の配線方式によっては10ギガ自体に対応できないことがあります。共用部までは光でも各戸へは電話線で届けるVDSL方式 (建物の共用部までは光、各戸へは電話線で届ける方式。上限は最大100Mbps)の建物では、契約を10ギガにしても物理的に速度が出ません。この場合は事業者を変えても解決しないため、まず自分の建物の配線方式を確認してください。詳しくは「光なのに遅い」原因はVDSLかもで解説しています。
戸建てでも、独自回線の10ギガコースは提供エリアが1ギガより狭いことがあります。契約前に各公式のエリア判定で、自宅が10ギガの対応エリア・対応建物かどうかを必ず確認してください。
エリア・料金を公式で確認 →関西はeo光、中部はコミュファ光の方が先に検討する価値があります。auひかりの10ギガは戸建て中心でマンションは対象外のことが多いため、対応状況は事前に確認してください。建物がVDSL方式なら、事業者を変えても10ギガは出ません。まず配線方式チェックか「光なのに遅い」原因はVDSLかもで建物の配線方式を確認してください。
マンションで1ギガから10ギガにする時の工事内容は?
マンションで1ギガから10ギガにする時の工事内容は、建物の配線方式と共用部の設備で決まります。各戸まで光ファイバーが届く光配線方式で、共用部も10ギガに対応していれば、作業は宅内の機器が中心です。10ギガ対応のONU (光信号を宅内機器用に変換する終端装置)への交換と、接続の切り替えを行います。
| 建物の状況 | 工事の中身 | 立ち会い |
|---|---|---|
| 光配線方式・共用部が10ギガ対応 | 宅内のONUを10ギガ対応機器へ交換し、接続を切り替える | 作業員が宅内で作業するなら必要 |
| 光配線方式・共用部が未対応 | 個人の申込みだけでは進まない。建物側の設備対応が先 | 建物側の対応後に案内 |
| VDSL方式・LAN配線方式 | 10ギガは提供外。上限は建物の設備で決まる | 対象外 |
配線方式の構造はNTT東日本の工事解説にもとづく編集部まとめです。工事の範囲と立ち会いの要否は事業者と建物で変わるため、申込後の工事案内で確認してください。
立ち会いの要否は、作業員が部屋に入るかどうかで決まります。宅内で機器を交換・接続する工事なら在宅が必要です。派遣工事なしで切り替えられる場合は、立ち会いも要りません。
「マンションでは提供外」になるのは、主に次の3つです。1つ目は、各戸へ電話線やLANケーブルで届けるVDSL方式・LAN配線方式の建物です。2つ目は、共用部の設備が10ギガにまだ対応していない建物です。3つ目は、auひかりの10ギガのように、そもそも戸建てだけが対象のプランです。
自分の建物がどれかは、コラボ光ならNTTのエリア検索で見分けられます。検索結果に「フレッツ 光クロス」と出れば、光配線方式で10ギガの提供対象です。「フレッツ 光ネクスト マンションタイプ」と出れば、VDSL方式かLAN配線方式の建物です。建物の配線方式は個人では変えられないため、管理会社・オーナー経由で事業者に相談する話になります。
出典:NTT東日本「集合住宅の導入工事と配線方式について」/フレッツ公式(エリア検索の表示と配線方式)/au公式「auひかり ホーム10ギガ・5ギガ」
10ギガへの変更にかかる費用の内訳
費用の内訳は、事業者によって呼び方が違っても、おおむね次の枠組みに収まります。
プラン変更・新規契約の手続きにかかる費用。金額は事業者ごとに異なります。
宅内の設備交換・引き込み工事にかかる費用。キャンペーンで実質無料になることもあります。
今の回線を他社へ乗り換えて解約する場合、更新月以外だと発生することがあります。
今の回線の工事費を分割払い中なら残債が一括請求されることがあります。撤去工事が必要な場合も。
同じ事業者内でのプラン変更なら、基本は契約事務手数料と開通工事費の2つで済みます。他社への乗り換えを伴う場合は、これに契約解除料・工事費残債・撤去費が加わりうる、という違いです。
いずれも金額は事業者・キャンペーン・時期によって大きく変わります。本記事では具体的な金額を示しません。正確な費用は、必ず契約中または申込予定の事業者の公式サイトで確認してください。
開通までの期間の目安
開通までにかかる期間も、同一事業者内のプラン変更か、他社への乗り換えかで変わります。プラン変更は今の設備を活かせる分、比較的短期間で済むことが多い一方、乗り換えは新規の引き込み工事が必要になるため長くなる傾向があります。
引っ越しシーズン(1〜4月)は工事の予約が混み合い、通常より時間がかかることがあります。急ぎで切り替えたい理由がある場合は、早めに申込むことをおすすめします。正確な期間は、契約前に各公式のサポート窓口で確認してください。
同じ事業者内のプラン変更か、他社への乗り換えか
判断の軸は2つあります。①今の回線に10ギガプランがあるか、②あるなら費用・エリアの条件が見合うかです。
今の事業者に10ギガプランがあり、エリア・建物が対応しているなら、まずは同一事業者内のプラン変更 を検討するのが手間の少ない選択です。工事の立ち会いは必要でも、契約解除料や新規の事業者選定は発生しません。
一方、今の事業者に10ギガプランが無い、または独自回線の低pingを狙いたい場合は、他社への乗り換えが選択肢になります。乗り換えは事業者変更・転用・新規 のどれに当たるかで工事の有無が変わります。独自回線への乗り換えは原則として新規扱いで工事が発生します。
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| 回線 | 回線種別 | 平均ping 反応の速さ・小さいほど良い | 対応エリア | ゲーム適性 | 公式 |
|---|---|---|---|---|---|
| GMOとくとくBB光(GMO光アクセス) | コラボ光 | 約20ms前後 | 全国 | ○ 独自回線が無理な場合の全国保険 | エリア確認 → |
| auひかり | 独自回線 | 約15〜17ms | 全国(関西・中部・沖縄など一部除く) | ◎ NURO不可エリアの本命 | エリア確認 → |
| eo光 | 独自回線 | 約15〜17ms | 関西 | ◎ 関西エリアの王者 | エリア確認 → |
| コミュファ光 | 独自回線 | 約17ms | 中部(静岡・愛知・三重・岐阜・長野) | ◎ 中部エリアの王者 | エリア確認 → |
※ 数値は各社公表値・実測系サイトを参照した編集部まとめ(2026年6月)。料金・実測値は住居環境や時間帯により変動します。
データ出典(確認日: 2026-08-17)
- みんなのネット回線速度(フレッツ網IPoE・v6プラス実測の目安) — 実測の平均速度・ping(同じフレッツ網IPoE/v6プラス方式の参考値。ドコモ光ではなくGMO光アクセスの数値ではない点に注意)
- auひかり 公式(au) — 料金・提供エリア・最大速度
- みんなのネット回線速度(実測) — 実測の平均速度・ping
- eo光 公式(オプテージ) — 料金・提供エリア・プラン
- みんなのネット回線速度(実測) — 実測の平均速度・ping
- コミュファ光 公式 — 料金・提供エリア・特典
- みんなのネット回線速度(実測) — 実測の平均速度・ping
独自回線で低遅延。10ギガは戸建て中心・対応エリアが限られるため、公式のエリア判定で対応可否を必ず確認。
auひかりのエリア・料金を確認 →NURO光も10ギガに対応したプランを持つ独自回線ですが、主力は2Gbps帯のプランです。10ギガでの契約を検討する場合は、必ず公式サイトで対応エリア・プラン内容を確認してください。
手続きの流れ(申込前〜開通後)
各公式のエリア判定で、自宅が10ギガの対応エリア・対応建物かを確認します。ここが前提です。
同一事業者ならマイページ等からプラン変更を申込。他社への乗り換えなら新事業者へ新規で申込みます。
工事が必要な場合は日程調整の連絡が来ます。立ち会いが必要かは事業者・工事内容で異なります。
10ギガ対応のONU (光信号を宅内機器用に変換する終端装置)・ルーターへの交換が必要な場合があります。宅内のLANケーブル・端末側の対応も忘れずに。
宅内側の対応も見落とせません。ルーター・LANケーブル・端末のポートがすべて10ギガ対応でないと、契約だけ10ギガにしても速度は上がりません。すでに10ギガへ変更済みで速度が出ない場合の切り分けは、10ギガにしたのに遅い原因の切り分けで詳しく解説しています。
乗り換えを伴う場合に見落としやすい注意点
他社への乗り換えでは、プラン変更だけでは発生しない論点がいくつかあります。
- IPv6オプションの引き継ぎ:IPv6(IPoE) (混雑しやすい網の出入口を通らない接続方式)は、事業者を変えると自動では引き継がれないことが多く、新事業者での再申込と旧事業者での廃止手続きが別々に必要な場合があります。詳しくは事業者変更でIPv6はどうなる?で整理しています。
- 固定電話番号の継続:光電話を使っている場合、番号を継続できるかは事業者の組み合わせによります。事前に確認してください。
- 解約と新規契約の順番:先に解約すると通信の空白期間が生まれます。新回線の開通を確認してから旧回線を解約する順番が安全です。
引っ越しと同時に10ギガへ変更する場合の段取りは、引っ越しのネット手続きガイドも参考にしてください。違約金・更新月の考え方は光回線の乗り換えで損しないで詳しく解説しています。
そもそも10ギガが必要かを見直す
ここまで手続きを整理してきましたが、そもそも用途的に10ギガが要らない人も少なくありません。動画視聴・オンラインゲーム・在宅ワークは、いずれも1ギガの実測で十分こなせます。要否の判断軸は何ギガを選べばいい?で詳しく解説しています。手続きの手間・費用をかける前に、一度この記事で用途を確認しておくと判断がぶれません。
よくある勘違い:工事が終わればその日から10ギガの速度になる
「工事が終わればその日から10ギガの速度になる」——これも半分だけ正しい勘違いです。
宅内工事や事業者側の切り替えが完了しても、それだけでは10ギガの上限は出ません。回線を宅内機器用の信号に変換するONU(回線終端装置)自体が10ギガ対応の機器に交換されていないと、伝送路の上限はそのままだからです。
ルーター・LANケーブル・端末のポートがすべて10ギガ対応でも、ONUが1ギガ対応の機種のままなら速度は変わりません。工事の案内に「ONU(またはONU一体型のルーター)の交換」が含まれているか、契約時に確認してください。すでに変更済みで速度が出ない場合の切り分け手順は、10ギガにしたのに遅い原因の切り分けで機器ごとに整理しています。
よくある質問
Q. 1ギガから10ギガへの変更に工事は必ず必要ですか?
多くの場合、戸建てでは宅内設備の交換・引き込み工事が必要です。マンションは建物の共用部が10ギガ対応済みかどうかで変わり、対応済みなら派遣工事なしで切り替えられることもあります。正確な要否は契約中の事業者に確認してください。
Q. 同じ事業者のままプラン変更するのと、他社に乗り換えるのはどちらが得ですか?
一概には言えません。今の事業者に10ギガプランがあり、エリア・建物が対応しているなら、プラン変更の方が契約解除料が発生せず手間が少ない傾向があります。今の事業者に10ギガプランが無い、または独自回線の低遅延を狙いたい場合は乗り換えが選択肢になりますが、その場合は契約解除料や工事費残債が別途かかることがあります。両方の費用を各公式で確認してから比べるのが確実です。
Q. マンションで1ギガから10ギガにする時の工事内容は?
各戸まで光ファイバーが届く光配線方式で共用部も10ギガ対応なら、10ギガ対応のONUへの交換と接続の切り替えが中心です。作業員が宅内で作業するなら立ち会いが必要です。VDSL方式・LAN配線方式の建物や、共用部が未対応の建物では10ギガは提供外です。
Q. マンションでも10ギガに変更できますか?
建物の配線方式次第です。共用部までは光でも各戸へは電話線で届けるVDSL方式の建物では、事業者を変えても物理的に10ギガを出せません。まず自分の建物がどの配線方式か、マンション配線方式チェックツールや関連記事で確認してから検討してください。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
契約事務手数料と開通工事費が基本の内訳です。他社へ乗り換える場合は、これに契約解除料・工事費残債・撤去費が加わることがあります。金額は事業者・キャンペーン・時期で大きく変わるため、本記事では具体額を示さず、必ず各公式の最新情報で確認することをおすすめしています。
Q. 開通までどのくらいかかりますか?
同一事業者内のプラン変更は比較的短期間で済むことが多く、他社への乗り換え(新規の引き込み工事を伴う場合)はより時間がかかる傾向があります。引っ越しシーズン(1〜4月)は工事予約が混み合い、通常より遅くなることがあります。正確な期間は申込前に各公式のサポート窓口で確認してください。
Q. 10ギガに変更したのに速度が変わりません。なぜですか?
契約を10ギガにしても、ルーター・LANケーブル・端末のポートのいずれかが1ギガ対応のままだと、そこが上限になり速度は変わりません。原因の切り分け方は「10ギガにしたのに遅い原因の切り分け」で詳しく解説しています。
まとめ
- 工事の要否は回線の種類(独自回線/コラボ光)と住まい(戸建て/マンション)で決まる
- 費用の基本は契約事務手数料+開通工事費。乗り換えは契約解除料・工事費残債が加わりうる
- 期間は同一事業者のプラン変更の方が短い傾向。引っ越しシーズンは工事が混み合う
- 判断は「今の事業者に10ギガプランがあるか」→「条件が見合うか」の順で
- 乗り換え時はIPv6の引き継ぎ・固定電話番号・解約の順番を見落とさない
- 金額・日数は事業者・時期で大きく変わるため、最新は必ず各公式で確認する
乗り換えの違約金・更新月の考え方は光回線の乗り換えで損しない、引っ越しと同時の手続きは引っ越しのネット手続きガイドへ。ネットの困りごと全体を整理して見るならネット回線の困りごと・基礎ガイドもどうぞ。
※本記事はアフィリエイト広告を含みます。掲載各社は編集部の基準(回線種別・エリア・速度/ping傾向・安定性)で評価しており、提携の有無で順位を操作していません。工事費・事務手数料・開通までの日数は事業者・時期・建物で大きく変わるため、本記事では具体的な金額・日数を断定していません。最新は各公式でご確認ください。